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◆VRRPとは(その2)

※ネットワークの学習は、TCP/IPを学ぶことから始めることをオススメします。TCP/IPは、今日のLANやインターネットを支えている重要な技術になっています。ここでは、これからネットワークを学ぼうとする方に必要なネットワークの用語やテクノロジーの紹介、そして、TCP/IPプロトコルの基礎知識を中心に説明してゆきます。


◆VRRPとは(その2)

 VRRPを使用しない場合の冗長構成は、クライアント側でデフォルトゲートウェイを切り替える必要があり、シームレスな切り替えができないという煩わしさが問題となりました。


 VRRPを使ってルータを冗長化させた場合は、クライアント側でデフォルトゲートウェイの設定を変更しなくても、自動的にRouterBを経由した通信が可能になります。

 VRRPの仕組みは、下図のように複数のルータで1つのグループを構成し、仮想IPアドレスと仮想MACアドレスを持つ仮想ルータを作ります。仮想ルータは2台以上の物理ルータで構成されます。

仮想MACアドレスは、「00-00-5E-00-01-XX」というMACアドレスを使用します。


 VRRPが動作している複数のルータのうち、通常、1台のルータがマスタになります。このルータをマスタルータと呼びます。

 このマスタールータが仮想ルータのIPアドレス、MACアドレス(マスタルータが代理でARP応答で答える)を利用して通信を行ないます。

 他のルータはバックアップとして動作し、マスタルータ異常時に備えて待機しています。この、ルータをバックアップルータと呼びます。

 マスタールータがダウンした場合、バックアップルータが速やかに、仮想IPアドレス、仮想MACアドレスを引き継いで仮想ルータを存続させ動作させます。

 各物理ルータには優先度を割り当てます。マスタルータには、バックアップルータより優先度の高い数値(大きい値)を割り当てます。

優先度は、1〜254の間で割り当てます。

※255の値は、特別な意味を持っています。Ciscoルータの場合、インターフェイスのIPアドレスが仮想IPアドレスと等しいマスタールータの場合、優先度が最高である255になります。YAMAHAルータの場合は、プライオリティ値が255となり、常にプリエンプトモードで動作します。

 ホストの設定は、物理ルータのIPアドレスをデフォルトゲートウェイとして設定するのではなく、仮想ルータのIPアドレスをデフォルトゲートウェイとして設定します。

 上図では、仮想IPアドレスZを指定します。そうすることによって、マスタールータがダウンしてもバックアップルータを経由することで通信を継続させることができます。


◆プリエンプトモード

 VRRPの動作モードに、プリエンプトモードがあります。プリエンプトモードであるかどうかによって、マスタールータの選出方法が変わってきます。

 非プリエンプトモードでは、先に優先度の低いVRRPルータがマスタールータとなっていた場合には、後から優先度の高いVRRPルータが参加してもマスタールータの切り替わることはありません。

 プリエンプトモードでは、優先度の高いVRRPルータが加わると必ずそちらにマスタールータが切り替わりま す。

 通常は、プリエンプトモードで運用します。多くのルータで、プリエンプトモードがデフォルトの動作モードになっています。

VRRPとは(その1)」 ← 前項




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